オンライン診療とは、スマホやPCを使って自宅や出先といった任意の場所からでも、医師の診察を受けられる診療方法のひとつです。 生活圏内にクリニックが無くても、オンライン診療であれば全国どこからでも受診できるので、最寄りにクリニックがない方や、通院時間が取れない多忙な方におすすめ。対面診療と違い、触診や視診がないため頭皮・毛髪の詳細な判断は難しく、育毛メソセラピーや植毛といった一部の治療方法は利用できないデメリットもあります。

カウンセリングだけしたい、とりあえず抜けないように維持したい、といったAGA治療が初めての方や初期症状のみの方におすすめできる診察方法です。

先述のとおり、オンライン診療では触診・視診ができないため、頭皮・毛髪の診断が難しく、育毛メソセラピーや植毛といった治療はできません。オンライン診療の場合は、内服薬・外用薬がメインの治療となります。

内服薬

AGA治療において使用される治療薬は、大きく分けると内服薬・外用薬・注入薬の3種類です。このうち、内服薬とは医師の処方箋が必要な飲み薬を指します。AGA治療で使われる内服薬は、抜け毛を予防する成分や発毛を促進する成分を含むものが主となります。

フィナテリド(プロペシア)

AGAとは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが2型5αリダクターゼという酵素によって、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンへと変化することで起こります。フィナステリドにはこの2型5αリダクターゼの働きを阻害する作用があり、この作用によってジヒドロテストステロンの量が減り、薄毛の改善へと繋がります。元々フィナステリドは前立腺肥大の治療薬として開発された成分でした。フィナステリドはノコギリヤシという植物から抽出した薬効成分を科学的に生成したものです。フィナステリド含有のAGA治療薬としてはプロペシアが有名です。

デュタステリド(ザガーロ)

デュタステリドは、フィナステリド同様に2型5αリダクターゼの働きを阻害する作用があり、さらにはフィナステリドでは抑制できなかった1型5αリダクターゼの生成も抑える作用があるため、フィナステリドでは効果が見られなかったという方でも、AGA進行を抑える効果が期待されています。デュタステリド含有のAGA治療薬としてはザガーロが有名です。

ミノキシジル

ミノキシジルには、毛髪の根元にある毛包という部分の、毛乳頭細胞を刺激し、毛を作る毛母細胞を活発に働かせる作用があります。この作用により再び髪を十分に成長させることで、薄毛の改善に繋がるのです。

また、毛母細胞自体が減るのを抑えたり、毛細血管を拡張することで血流を良くするといった作用もあります。もともとミノキシジルは高血圧症の治療薬として開発されており、副作用として多毛症が認められ、AGA治療へと転用されたものです。

外用薬

外用薬は先述のミノキシジル含有であるリアップやロゲインが有名です。頭皮に直接塗布して効果を期待するもので、内服するミノキシジルと同様に、毛母細胞の働きを増加・促進させ発毛へと繋げたり、毛周期と呼ばれるヘアサイクルの正常化を促すことで、育毛効果が期待されます。内服薬よりも発毛効果は薄まるとされていますが、副作用も少なくなるのが特徴です。

フィナテリド(プロペシア)

フィナテリドは、性欲減退や勃起不全といった性機能障害や肝機能障害、抑うつ症状があげられます。フィナステリドの副作用発症率は4％程度と極めて低いとされています。

デュタステリド(ザガーロ)

デュタステリドは、性欲減退や勃起不全といった性機能障害、肝機能障害、抑うつ症状があげられます。デュタステリドの方がフィナステリドよりも効果が強い分、副作用の発症率も高くなるといわれています。

ミノキシジル

ミノキシジルは、動悸・めまい、倦怠感といった低血圧の症状のほか、頭皮以外の体毛が濃くなる多毛症や、皮脂の分泌が増えることが原因のニキビ・肌荒れなどの症状があります。

内服薬の料金相場

内服薬のうち代表的なフィナステリド（プロペシア）・デュタステリド・ミノキシジル(内服)で価格の相場を見ていきましょう。

料金相場としてはフィナステリドが1ヶ月で5,000円ほど、デュタステリドだと1ヶ月8,000円ほどだと思われます。初月だけ安く始められるプランを提供しているクリニックや、まとめ買いすることで1ヶ月あたりの出費を抑えらるクリニックなどもありますので、無理なく支払えるクリニックを選びましょう。

外用薬の相場

外用薬は、月額5,000円～20,000円程度が相場です。ミノキシジルは効果が出るまでに半年ほどかかることもあり、最初の数ヶ月は効果が出ない、分からないと感じる方も多いようです。しかし、継続して塗布することで発毛効果が期待できるお薬ですので、根気よく継続していきましょう。

オンライン診察を終えると、処方される薬が決まり同時に決済手続きへ移ります。その際に、お薬の配送手続きもおこないます。クリニックにもよりますが、お薬が手元へ届くまで、一般的に診察を受けてから1日～3日程度の余裕を持っておきましょう。一度に処方されるお薬の量に対し、お薬が無くなる前に再診予約をしなくてはいけませんので、配送までの時間も考えて再診予約を入れることも忘れずに。

また、配送に際しては無地梱包や局留め、但し書きにAGAクリニックだとは分からないよう会社名を記載する、といった配慮をしてくれるクリニックも多くあります。同居する家族には内緒にしたい方や、仕事の都合などでタイミングよく受け取れない人にも安心の配送方法が用意されている事が多いので、心配なことがある場合は気軽に相談しましょう。